ここ数年、英語コーチングというスタイルのサービスが出現し、徐々に英語学習者の中で浸透してきました。とはいえ、まだまだ英語コーチングにどんな効果があるのかはよく知られていません。
そこで、この記事ではコーチングはどういう人に向いているのか、どんな効果があるのか。英語コーチングに向いている人、向いていない人。英会話教室とは何が違うのか？などについて解説したいと思います。
目次
英語コーチングとは何か
英語コーチングをひと言で言うと自主学習の最適化を行うサービスです。スポーツの自主練習にプロのコーチをつけるイメージをすると良いかと思います。ただ闇雲に身体を動かす（学習をする）のではなく、しっかりと目的を持って最適な練習課題（学習課題）を実施することで効果を上げます。コーチの役割は練習計画（学習計画）を考えてその進捗管理をするイメージです。ただし、英語コーチはスポーツのコーチと違って学習中ずっと一緒にいるわけではありません。努力するのはあくまで学習者となります。
英語コーチングと英会話教室との違い
英語コーチングでは自宅学習指導をしますが、英会話教室の様に英語を教える事（授業）をしません。もちろんコーチングスクールによって様々なスタイルがあり、中には付帯サービスとしてティーチングをするコーチングスクールもあります。ですが、いわゆる先生がいて授業で英語を教えるという事はコーチングサービスではないと考えて下さい。
英語コーチングの効果がない人
従って本当の英語初心者にとっては、英語コーチングは適切なサービスではありません。小中学生の様に初めて英語を学ぶ人にはゼロから教えてくれる授業が必要です。そして英語に関する様々な質問に答える先生が必要となります。コーチングはあくまで自主学習の課題を明確にし、学習の進捗管理をしてもらうサービスですから、初級者はまず英語のいろはを教えてくれる先生からしっかりと授業を受けましょう。
しかし、英語コーチングサービスの中にはティーチングまでを実施しているコーチングスクールや個人の英語コーチもいます。ですので、ティーチングもしっかり受けられる場合であれば初心者でも効果が上がります。
英語コーチングで効果がある人
英語コーチングで効果が上がりやすい人は以下の3つのタイプの学習者です。
- 英語学習の仕方を間違えている人
- セルフマネジメントが難しいと感じている人
- 人に見られる事によって自律出来る人
コーチングの最大のポイントは効果的な英語学習を提案できることです。ですから間違った方法で英語学習を続けてきた人にとっては、正しい学習方法を教えてもらう事で効果が上がります。（効果的な学習方法を既に自分がわかっている人はわざわざ高額なサービスを受けなくても良い）
もう一つのポイントがセルフマネジメントの支援です。学習時間をあらゆる隙間時間から見つけ出すことや、毎日のスケジュールの優先順位をつけなおす事、また目標に対して最適な学習時間や学習内容の提案を受ける事ができます。また、コーチに日々の学習報告を見てもらうことでダラダラせずに、自分を律する力に変えるという効果もあります。
英語コーチングで出来ない事
こう見てみると初心者以外は英語コーチングは良い事ばかりのように見えます。しかし英語コーチングは万能ではありません。
英語コーチングでスピーキングは伸びない
英語コーチングでは英語力を上げる事が出来ますが、スピーキング能力を上げる事には向いていません。コーチングにはスピーキングの実践の場がないからです。
ネイティブと英会話しない
この点を補う為に、瞬間英作文トレーニングを課して、スピーキングスキルを鍛えるとするコーチングスクールもありますが、第二言語習得の研究で提唱されているインタラクション仮説では、ネイティブと会話を実践して初めて自分の発した言葉が伝わるのか・伝わらないのかを理解することになります。この点からネイティブと話す練習をせずに英会話力を身に付ける事は困難です。英会話の実践をしないで英会話を身に付けることは、プールで泳がないで水泳を身に付けるようなものです。コーチングだけでは英語は話せません。
英語コーチングと英会話教室の効果と使い分け
英語コーチングにスピーキングの時間をプラスする
英語コーチングでは英語力（単語、文法、読解）を上げる事は出来ますが、スピーキングを伸ばすのであれば、コーチングだけでは不十分です。従って、英会話教室やオンライン英会話を併用すると良いでしょう。しかしコーチングと英会話教室、あるいはオンライン英会話をダブルスクールで通うとなると費用も気になります。
英語コーチングと英会話教室・オンライン英会話は用途に応じて使い分ける
既に英語コーチングを受講した事がある人や、ある程度学習方法がわかっている人は英会話教室一本でやるとコストの面では良いでしょう。大手英語コーチングの費用の相場はおよそ月15万です。自宅学習の最適化に15万は高いと感じる方はスポットで個人の英語コーチを付けるのも一つの方法です。個人のコーチはサービスのクオリティが人によりますが、少なくとも費用は安くなる事はメリットです。
また、英語力の高い方であれば、英語コーチングに安価なオンライン英会話という組み合わせも有効です。ご自身のレベル、目的、予算によって最適な方法を見つけてください。
▼英会話教室に通う効果については、以下のコラムで解説しています。
両方のサービスがあるスクールを探す
また、コーチングスクールの中でもティーチングや、ネイティブとの会話の実践をやるスクールがあります。逆に英会話教室の中でもアドバイザーが丁寧な自宅学習指導まで実施しているスクールがあります。スクール探しの際にはその点を確認しましょう。
スピーキングの実践と自宅学習は両方が揃わないと英語は上達しません。英語コーチングを受講するだけでなく、実践の場を見つけてスピーキングも伸ばしていきましょう。同じように英会話教室に通うだけではなく、自宅でもしっかりと予習復習をしましょう。
▼英会話スクールの選び方についてはこちらのコラムをご覧ください。
自分にあった英語コーチを見つけるには
上述した通り、英語コーチングービスの中でもティーチングをしてくれるコーチもいますし、ネイティブ講師のレッスンを併用してコーチングをしてくれるスクールもあります。
英語コーチ探す.comでは、無料でコーチの一覧を閲覧することができます。各コーチがそれぞれどんな人なのか、どんなサービスを提供しているのか、このサイト内だけで比較できるので便利です。気になるコーチがいたら相談してみてはいかがでしょうか。
